24.9.14

風営法改正案に関する記事を読んだ感想

毎日新聞の「風営法改正案:条例での対応が焦点 クラブに店内照度規制」』を読んだ。

音楽クラブの営業って今は風営法に入ってて迷惑だからそれを緩和しようぜーという主旨で、内容は以下の通り。

有識者会議が警察庁に提出した報告書によれば、風営法からダンスの文言をなくした上で、店内の明るさが10ルクスを上回れば風俗営業とはみなさず、朝までの営業を可能とする「深夜遊興飲食店営業」という新たなカテゴリーを法律内に設けることを提言した。

 同時に、報告書は深夜遊興飲食店営業についての規制の必要性にも言及。営業地域は「きめ細かい規制の導入の検討」を求め、18歳未満の立ち入りも「一定の規制を設けるべき」とした。危険ドラッグなど薬物使用対策の観点から、警察官の立ち入りの必要性も指摘している。

 規制の目安とした10ルクスは映画館の上映前の明るさで、これを下回れば、風俗営業の一つの「低照度飲食店営業」として、従来の規制内容とほとんど変わらないことにした。従来のクラブの大半はこの類型に入るとみられるが、報告書は地域住民の同意があれば、条例によって朝までの営業も可能とした。


めちゃくちゃ良い感じに前進したわけやけど、おれが個人的に最大の論点だと思ってる「営業許可を取る為に必要な店の広さ」はどうなるんだ。今クラブで適用されてる風営法の営業許可取得に必要なダンスホールの面積は60平方m(36畳分くらい)なので、今まで大半のクラブは「そんな面積確保できねーよ」って感じで許可が取れない状態だったはず。そこが第一のボトルネックだと思うわけで、新しいカテゴリーである「深夜遊興飲食店営業」が新設されたとして「はーい、今までの60平方mは引き継がれますよー」ってなったらあんま意味ない。わりかし資本を持ってるデカ箱が勝ってしまう構図になる。そうなると競争が産まれにくくて、多様性がなくなってしまう。んで我慢できない人達が小ちゃい箱で違法クラブを経営→闇社会参入→問題発生→摘発。っていう風になる確率高いんじゃないかと思う。つまり風営法からダンスの文言なくすとか、明るくしちゃうとか、営業時間がどうのーも大切やけど、一番の問題は参入障壁の高低じゃないかと予測してる。

明るさの事をいえば、どんなに明るくても「音楽のパーティー」であれば薬物とかナンパ、喧嘩は他の文化に比べて起こりやすい。だから警察官の立ち入りだけでは甘い。黒田鉄山先生の様な居合いの達人を各ポイントに配置するべきだ。警察だって店舗側とうまく連携すれば網漁法式の1発摘発ではなくて、持続性の期待できるリーク式の摘発だって可能なんじゃないかと思う。つまり『店舗で監視→犯罪者発見!→警察にリーク→警察官がこそっとタイホ!→クラブお手柄→犯罪者「クラブやべえ」』という流れ。そういう店舗側で常に稼働できるリーク式の方が闇社会側の人も近づけなくなる。だから20平方mくらいにした方が違法クラブができない仕組みつくれていいんじゃないかという理屈。

23.9.14

音楽の「見下し現象」についての感想

「NO ミュージック NO見下し」 音楽の世界に蔓延る「見下し現象」とは…?』を読んだ感想。

構図的にはエグザエルを見下すsekai no owari好きがいて、さらにsekainoowariを批判するゲスの極み乙女好きがいて、更にゲスの極み乙女を見下す人達がいて「音楽の話しをしてもそんな奴らばっかで嫌だ。音楽の話ができない。そんなのやめよう。」ってはなし。

感想として、気持ちは分からんでもないけど、批判とか見下しはあって当たり前だし、批判があってもなくても、音楽の話しを面白くする要素は「建築的」であったり「面白い意見」かどうかに限る。

好きな音楽が批判されたとしても「そんな受け取り方するんや」「でも俺はそう思わない、俺はこういうところが好き」って意見を述べて、相手もこちらの意見を取り入れて、きちんと見下しあいながらも受け入れればそれでいいのでは。酷評されても「言い過ぎやろw」って笑えないのか。

むしろ自分の好きなアーティストを批判されたらキレたり傷つくやつの方がややこしい。

たとえば豚骨ラーメンを見下す魚介ラーメン好きがいて、さらに魚介ラーメン好きを批判する醤油ラーメン好きがいて、醤油ラーメンを見下す人達がいて「ラーメンの話しをしてもそんな奴らばっかで嫌だ。ラーメンの話ができない。そんなのやめよう。」ってなんねーだろ。「豚骨ラーメン好きと話がしたいなあ。」でとどまるはず。

もっと言えば、この世に屁こきミュージックなる「ただひたすら屁の音を鳴らすジャンルの音楽」が存在したとしたら、この「特定の音楽見下すのやめようよ」って人達も屁こきミュージックのことを見下すだろうと思う。決して「私は興味ないから。」だけで済ませれない感情が溢れるはずだと思う。

「日本人にHIPHOPは馴染まない」の感想

『宇多丸 為末大『日本人にHIPHOPは馴染まない』ツイートに反論する』を読んで思った感想。

「日本のヒップホップって西洋の真似してて日本独自の味でてないよね、西洋かぶれしかないよね。」って感じの意見にライムスターの宇多丸が「言ってる事の意味は理解できるけど、あまりヒップホップを知らないで言っちゃった感あるよね。実は今は凄い評価できるラッパーいっぱいいるよね。」って感じの意見を述べていた。

おれ的にも西洋かぶればっかりで面白いヒップホップしている人は少なく感じる。宇多丸が推しているラッパー聴いてもやっぱ魅力を感じない。でもヒップホップ好きな人からしたら、違いが分かるんだと思う。つまりはヒップホップをあまり知らない人は独自性でしか評価できない、もしくは独自性を求める傾向があるけど、ヒップホップを超好きな人は技術性を含め、日本とかあんま関係なくボーダレスに評価出来るから双方の意見が食い違い気味になるのでは。と思った。

おわり